クライアントはエンドユーザーの夢を見るか
BtoCを生業にしている会社がクライアントだった時に、こんな事を思うかもしれないということ。
この話はフィクションでお届けします。
開発者は良い物を作りたいと思っている
クライアントとかエンドユーザーとか同時にでてきてややこしいですが、
コンシューマーを相手にWebを使って商売をしている企業から、Webの製作を依頼されるとします。
開発者から見れば、お金を出してくれるのはその依頼をしてくれた企業さんなのですが、
実際に作るものを利用するエンドユーザーは、一般のコンシューマーの人たちになります。
そうしたとき、開発者というのはより良い物を作ってこの世に残したいと考えます。
では誰にとって良いと感じるものなのか。
それは、基本的にはエンドユーザーであるコンシューマーなのです。
Webサイトやシステムを製作して、クライアントがいくら完成度を褒めてくれた所で、サイトの評判が上がるわけではないし、サービスが盛り上がるわけではないからです。
エンドユーザーが良いと思ってくれて初めて、サービスは存在価値が認められるわけです。
それに、Webサービスを依頼された所で、それが存続していかないと旨味はありません。
サービスが存続することで、新たな追加開発や保守が行われていき、収入源となるのです。
開発者は請け負ってサービス開発を依頼された場合でも、自分達が産みの親でもあるかの如くにサービス開発に心血を注いでいるのです。
クライアントとの意見対立
とは言うものの、お金を出すのはクライアント様さまです。
クライアントの意見は基本的に絶対です。
ですので、エンドユーザーにとってより良い物を、と考えたものを提案としてクライアントへ投げて、OKが出たものをサービスに組み込んでいくということになるのです。
この時に、意見がバッチバチに対立することが多々あります。
例えば、個人情報の入力があったとしたら、サービスに全く関係のないような項目まで必須入力をさせたり、項目毎にガチガチの入力チェックがありスムースに先へ進めない仕様だったり、そういうのがザラなんです。
クライアント側の意見は総じてこうです。
サービスを発展させていったり、今後の事を考えて情報を出来るだけとりたいし、いざ利用するときにシステマチックに処理ができるようにがっちり入力チェックをして整合性のとれたデータじゃないと意味がない。
てな感じです。
それはわかるんですけど、それエンドユーザー的にどうなんでしょね、と思います。
まだどれほどの価値があるかもわからないサービスを利用しようとすると、尻の毛を抜かれる程の個人情報を入力させられたり、
入力のたびに入力チェックに弾かれ何度も入力をさせられたり、その時点でもうやーめたってなりませんかねえ、と思います。
要はどこの目線で考えてるのかなって事なんです。
当然ながら、自社・自サービスの利益を最優先に追い求めるのは当たり前の話です。
それは間違っていないとは思いますが、上述したようにサービスはエンドユーザーあって存在価値が産まれるものだと思います。
そのエンドユーザーが良いと思えるのかどうかという目線はとても大事なことだと思います。
その辺のバランスが必要なんでしょうね。
そうして、疎ましがられる開発者
なんか対立する意見ばかり言ってくるし、こいつらやる気ないんじゃないのか、
と思われるようです。
そういうゴタゴタが面倒臭かったら
サービス開発は内製が良いと思います。
長い目でみれば、それが一番費用がかからなくて、サービスと共に成長していけるし、なにより思い通りの物を作ることができるんじゃないかと思います。